【マイホーム購入】連生団体信用生命保険(連生団信)って知っていますか?団信との違いは何?でもあまりお勧めしない理由とは。

生命保険
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マイホーム購入を考えているのであれば、団体信用生命保険(いわゆる団信)はご存知でしょう。でも、それ以上にメリットが大きくなる連生団体信用生命保険(いわゆる連生団信)ってご存知ですか?そのメリットとデメリットを合わせて紹介します!

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通常の団体信用生命保険(団信)とは?

皆さんご存知の通り、住宅ローンを組む人が住宅購入時に、万一の時に備えて入る保険です。団信に加入することによって、万一の時に、主債務者負担分の住宅ローンがゼロになるということです。
※なお、万一の時とはすなわち『死亡』ということです。あまり考えたくはありませんが、考えなくてはいけません・・・

家を買う前から、暗い気持ちになってしまったら申し訳ないのですが、人は誰でも死にますし、それがいつかは誰にもわかりません。残された家族を守るためにも、団信には加入しておくことをお勧めします。

そもそも団信への加入をお勧めする理由!

厚労省のデータ(平成29年)と総務省統計局のデータ(平成28年)を見てみましょう。
元データを少し加工して、『人口10万人あたり死亡率』から『年間あたりの死亡者数』を計算してみました。
住宅購入を検討し始めるであろうバリバリ働き盛りの世代(30代~64歳)をピックアップします。

年代10万人当たり死亡率総人口死亡者数
30~34歳47.37,257,0003,433
35~39歳61.88,117,0005,016
40~44歳959,713,0009,227
45~49歳150.79,282,00013,988
50~54歳237.37,904,00018,756
55~59歳366.87,546,00027,679
60~64歳580.38,160,00047,352
合計 57,979,000125,452
働き盛りの死亡者数合計12万5,452人です・・・!!
つまり、30歳~64歳のうち約0.2%の人は住宅ローンを完済できずに死亡してしまうかも・・・ということです。

この数値だけ見たら結構衝撃受けますよね?30歳で住宅ローンを組んだとして、65歳になって35年ローンを払い終える前にこんなに死んでしまうんですよ??

(※もちろん、住宅ローンの組み方(ペアローンか単独ローンか)や各家庭の懐事情などによって、変わってきますが)

参考1:厚労省 平成29年人口動態統計月報年計(概数)の概況

平成29年(2017)人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省
厚生労働省の各種統計結果、平成29年(2017)人口動態統計月報年計(概数)の概況について紹介しています。

参考2:総務省統計局 年齢別人口の統計表 

統計局ホームページ
総務省統計局、統計研究研修所の共同運営によるサイトです。国勢の基本に関する統計の企画・作成・提供、国及び地方公共団体の統計職員に専門的な研修を行っています。

この結果を見たら、皆さんも団信に入るべきだと思いませんか?

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では、連生団体信用生命保険(連生団信)とは?

通常の団信(連生団信ではなく)の場合、主債務者負担分の住宅ローンがゼロになるんです。

『あれっ?』

気づいてしまいましたか?

いまどき、都心でマイホームを購入する場合、半数以上の場合は、住宅ローンは夫婦ペアローンを組むんです。つまり、夫と妻それぞれが住宅ローン返済の債務を負うこととなります(例えば、夫の住宅ローン6,000万円+妻の住宅ローン4,000万円の夫婦であれば、夫は6,000万円の主債務者となりますし、妻は4,000万円の主債務者となります)。
・・・とすれば、多くの場合、住宅ローンはその一方の主債務者の分しか無くならないってこと?これって万一の時を考えると少し怖くないですか?ということです。

  • 連帯債務型の場合
    1億円の主債務者(夫)が亡くなれば、連帯債務者(妻)の住宅ローンはゼロになります。
    でも連帯債務者(妻)が亡くなっても、主債務者(夫)の住宅ローンはそのまま残ります
  • ペアローンの場合
    6,000万円の主債務者(夫)が亡くなれば、夫分(6,000万円分)の住宅ローンは無くなりますが、妻が主債務者である分(4,000万円分)の住宅ローンはそのまま残ります
    4,000万円の主債務者(妻)が亡くなれば、妻分(4,000万円分)の住宅ローンは無くなりますが、夫が主債務者である分(6,000万円分)の住宅ローンはそのまま残ります

つまり、残された家族としては、少なくとも今までと同じ収入を得続けなければいけないんです。これってかなりのリスクありますよね。

例えば、仕事100%で家庭0%だった夫が、妻の死亡によって家事負担を負わなければなら無くなれば、これまで通りのように仕事100%でできなくなってしまいますよね。当然収入は大幅減となるでしょう。そうなれば、最悪の場合、住宅ローン破綻が見えてきます・・・

そんな問題を解消するために誕生したのが連生団体信用生命保険です!!

メリット

  • 夫婦のいずれが亡くなった場合でも、住宅ローンが全てゼロになります!!(唯一にして最大のメリットです)

デメリット

  • 金利が高くなります(三井住友銀行の場合は、+0.18%)
  • 支払いが免除された分の金額に対して(住宅ローン負担割合に応じて)、所得税と住民税が課されます。

特に大きなデメリットは後者です。実際に計算してみると結構な金額です。

仮に自分の残された住宅ローン負担額である3,000万円の支払いが免除されたとすれば、収入が3,000万円あったものとみなされ、所得税として920万円もはらわなければなりません・・・(他の収入など細かい条件は無視して計算しています。)

住民税(都民税+区民税)も200~300万円はらわなければなりませんよ。

これはかなりのリスクですね・・・
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連生団体信用生命保険(連生団信)のメリット・デメリットのまとめ

  • 連生団体信用生命保険はメリットも大きいが、リスクも大きいです。
  • 加入するか否かは慎重に検討すべきでしょう。
  • 個人的には、ペアローンで通常の団信に入るというのが一番なのではないかなと思っています。

皆さん、住宅ローンの勉強&マイホーム探しは進んでいますか?
考えることや調べることがたくさんありすぎて、困りますよね。
でも、一つ一つ自分でしっかり考えないと、不動産ディベロッパーや銀行員のいいカモになってしまいかねませんね。
自己防衛のためにもしっかり事前調査はしましょうね!!

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