【年収と不動産】マンション購入額の目安は『年収の10倍』を超しても大丈夫!

マンション購入

一昔前までは、マンション購入額の目安は『年収の5倍』と言われてきました。年収の5倍ってとないじゃ家を買えませんよね。年収が1,000万円だとしても5,000万円のマンションしか購入できないとすれば、東京都内のマンションは誰も買えません。というわけで、現実的には『年収の〇〇倍』が妥当なマンション購入額なのかを調べてみます!!

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なぜマンション購入額は『年収の5倍』と言われてきたのか?

そもそも『年収の5倍』っていつから言われているの??

1992年に宮沢喜一元首相が提言したことが始まりです。

27年も前の話です。四半世紀前の話を今でも真面目に提言するのは無駄だと思いませんか?

そもそものところ、『年収の5倍』という部分だけが独り歩きしていますが、宮沢喜一元首相が言っていたのは、マンション購入額を『年収の5倍』までに抑えたほうが良いという話ではありません!
『年収の5倍』程度の金額でも優良な住宅を得られるようにしましょうという、目標としての経済政策を打ち出したに過ぎないのです。

しかし数十年の時を経ても未だに『年収の5倍』という言葉だけが独り歩きしてしまっているんです。

こうした事情を知らず、いまだに『年収の5倍』を超えることを恐れるのはナンセンスとしか言いようがありません。

かつては『年収の5倍』を超えるとマンション購入が難しい時代だったのか?

では、27年前はなぜ『年収の5倍』と騒がれていたのでしょうか。
その原因は1992年(平成4年)はバブル崩壊真っただ中だったからでしょう!(※バブル崩壊期間:1991年3月~1993年10月)までです。

1992年の変動金利の金利は驚きの高さです。
なんと約6-8%です!!

こんな金利で、住宅ローンを組んでしまえば地獄のような金利返済の日々が待ち受けてしまいますよね。

金利6%で試算すると、
8,000万円の家を購入した場合の総返済額は1億9,158万円です!!
5,000万円の家を購入した場合の総返済額でも1億1,973万円もします!!
2,500万円の家を購入した場合の総返済額ですら5,987万円もします!!

これはぶったまげてしまいますよね!!

とすれば当時の日本において『年収の5倍』というのはあながち間違いでは無いような気がします。

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現在は、マイナス金利時代!マンション購入額は『年収の10倍』でも大丈夫!

しかし、現在はマンション購入額が『年収の10倍』だとしても大丈夫です。何も心配いりません(何もというのは言い過ぎかもしれません・・・)。それは次の理由によります。

理由① マイナス金利だから!

マイナス金利って知っていますか?

市中の銀行(三菱東京UFJ、みずほ、三井住友など)は、日本銀行(日銀)にお金を預けています。この市中の銀行が日銀に預けているお金にマイナス金利が付いているんです。つまり、日銀にお金を預けることでお金がどんどん目減りしてしまうということです。
とすれば、市中の銀行としては社会全体(会社や個人)にお金をどんどん貸して、貸したお金の金利で自らの懐を潤すしかありません。そのため、低い金利でも利益が出る限り社会全体(会社や個人)にお金を回すということになります。

ということは、個人が低金利で銀行からお金を借りられる時代になっているんです。

上記のように金利が6-8%ではありませんので、27年前と比較して誰もが住宅ローンを組みやすくなっています。

ちなみに現在の変動金利は0.5%です(2019年8月現在)
この低金利で、住宅購入したとすると総返済額がどうなるか試算してみます!

金利0.5%で試算すると、
8,000万円の家を購入した場合の総返済額は8,722万円です!!
5,000万円の家を購入した場合の総返済額では5,451万円です!!
2,500万円の家を購入した場合の総返済額はたった2,726万円です!!
金利6%時代と比較すると雲泥の差ですね。
27年前と現在の総返済額を比較すると、同じ金額を借りたとしても27年前は総返済額が2倍以上高くなっていたんです。
つまり、27年前は『年収の5倍』までと言われていましたが、現在はその2倍以上借りても問題ないわけであって、『年収の10倍』であっても何ら大きな問題ではないことがわかります。
時代が変わったのだから、指標が変わるのも当たり前ですよね。

理由② 年収は世帯年収で見るべきだから!!

現代人世帯の多くは共働き世帯です。
つまり年収×2の『ダブルエンジン』なわけです。

共働き世帯の割合は、
27年前(1992年)は約50%でした。現在(2017年)は約65%です。

単純に考えて、27年前は政府としても一般世帯の半分はシングルエンジン、もう半分がダブルエンジンだったため、どっちつかずの意見しか言えなかったと思います。
しかし、現在は過半数がダブルエンジン(世帯年収が2倍)です。

とすれば、世帯当たりで見たら『年収の5倍』どころか『年収の20倍』でも問題ないと考えられます(さすがに、少し無理しなければいけないかもしれませんが)

理由③ FP(フィナンシャルプランナー)に個々人でライフプランニングを建ててもらう人が多いから!!!

今まで自由に『年収の○○倍』まで変えると根拠なしに行ってきましたが、ホントはこれではだめですよ。

人生にはライフイベントがあるんです。

例えば、子供が高校、大学に進学するまでは教育費がかかりますので貯金がたまりにくいです。子供が許してくれる限り、年に数回旅行にも行くでしょう。子供が結婚・出産すれば当然お祝い金をあげます。

そんな中で、毎年の収入はそうそう変わらないのに、ドカッと支出が増える年がくるのは想像できますよね。
支出の不透明さを無くし、無駄な出費を抑え、支出すべきところは支出するという無理や無駄のないライフプランニングFPに相談して作成してみるのも良いと思います。自分がお金たまりやすい体質なのか、浪費体質なのかも含め、色々と人生の勉強になりますよ。

ということで私が言いたいのは、FPに個人で相談する人が増えたため、かつてのように国民皆一緒くたにしてマンション購入は『年収の5倍』などのように、国民皆一様に『年収の何倍』と決めた指標など何の意味もないものとなってしまっているということです。

FPの人数も毎年2万人前後も増え続けていますので(今は合計20万人超)、現在は気軽に相談しやすいですよ!
(※昔はFPも少なかったですからお金の相談なんて誰にもできませんでしたよね。FP試験が始まったことがそもそも1990年ですので、27年前の1992年にはFPはほとんどいなかったんでしょうね。と考えると、今は恵まれていますね!)

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年収と不動産(年収の10倍でもOK)の関係性についてのまとめ

マンション購入は『年収の5倍』までというのは、古い考え方で全く現代にマッチしていません!
現在だと、マンション購入は『年収の20倍』近くまで可能だと考えられます!!
ただし、リスクは伴いますので、お近くのFPにご相談なさるといいでしょう。

私もFPにはお世話になりました!その結果、子供のライフイベントが結構な恐怖であることがわかりましたよ。家を買う時には、子供のライフイベントを迎えても家を手放すことの無いような支出管理をしっかりと行っていかなければなりませんね!!
『ライフプランニングはとっても大事です』というのがマンション購入は『年収の10倍』でも大丈夫という記事のまとめです!!

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