【借地権】土地の権利には『所有権』と『借地権』がある。それぞれのメリット・デメリットは?

マンション購入

マンション購入にあたって、『建物』と『土地』を購入するものですが、『土地』に関しては購入者が得られる権利が『所有権』なのか、それとも『借地権』なのかをしっかりと確認しなければなりません。トラブル回避のためにも、しっかりと知識をインプットしておきましょう!!

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『所有権』と『借地権』とは~土地の権利の疑問~

まず、マンション購入とは『建物』と『土地』を購入することです!
マンション価格の中に含まれているので、あまり意識したことが無いかもしれませんが、住宅ローン控除などでも抑えておくべき、大事なポイントですよ。

『建物』分に関しては基本的には『所有権』しかありません。
一方で、『土地』に関しては『所有権』と『借地権』のどちらもあり得ます。

マンション購入に興味がある皆様であれば、マンション販売の広告チラシを見て『借地権』と書いてあるのを見かけたことはあるかと思います。しかし実際に『借地権』って何?と思っている人も多いのではないでしょうか。

わからないままにしている方、ダメです!!

疑問点はすぐに解決したほうがよいですよ!!

一生で一番高い買い物ですから、一点の曇りの無いようにしなければなりませんよ!!

(※実は私もマンション購入を検討するようになって、色々と調べるようになってからはじめて不動産に関する知識を色々深く得ることができました。『借地権』もその1つです。不動産業界は聞きなれない用語が多いですが、頑張って勉強しましょう!!)

土地の『所有権』とは

土地の『所有権』とはその文字通り、土地を『所有』する権利です。
(※なお、『所有権』は、『敷地権』の1つです。)
多くのマンションの土地に関しての権利は『所有権』です。

つまり、『建物』部分を自分のモノにするのはもちろん、『土地』部分も自分のモノにすることができます。

一般的には、マンション購入と言えば土地の『所有権』も含めて、購入者のモノとなることが多いです。
実際に、分譲マンションの供給戸数のうちの『所有権』物件が占める割合は、97%を超えています。

土地の『借地権』とは

『借地権』とは、地主がいて、その地主から借りた土地にマンションが建っていますよということです。つまり、土地を借りてるのですから、直接的にまたは間接的にその土地の地主との間で賃貸借契約が成立するものです。

そのため、マンションローン返済とは別に、地主への賃貸料をずーっと収め続けなければいけません。

住宅用の土地の『借地権』については4種類あります。
※なお、『借地権』の種類毎の細かい違いまでは知らなくても良いと思われます。

  • 旧借地権(旧法)
    平成8年4月以前の借地権の契約が成立した物件についてのみ適用されます。建物が木造か鉄筋コンクリートか等によって契約年数が異なります。地主との契約が更新されることで、半永久的にその土地を借りられます。
  • 普通借地権(借地借家法第3条等参照)
    旧借地権とほぼ同じですが、契約年数が建物の構造によって変わることがありません。地主との契約が更新されることで、半永久的にその土地が借りられます。
  • 定期借地権(借地借家法第22条等参照)
    契約期間は一定期間(50年以上)ですが、更新が一切できません。しかも、更地にして地主に返還しなければならない土地です。
  • 建物譲渡特約付借地権(借地借家法第24条等参照)
    地主との契約終了に伴い、地主が建物を買い取るという契約です。更地にして返す必要がありません。

なお、『借地権』付きマンションは、分譲マンションの供給戸数のうち、約2~3%程度ですので、数は少ないです。

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『所有権』と『借地権』のメリット・デメリット

では、『所有権』と『借地権』とでは一体どちらが良いのか、メリット・デメリットを比較してみましょう!!

『所有権』に関して

『所有権』のメリット

・地主との契約が無く、住宅ローン返済が終われば『建物』も『土地』も自分のモノになる!
地主に賃貸料を支払わなくてよい!!

『所有権』のデメリット

固定資産税と都市計画税は払う必要がある!
マンション価格は『借地権』付きマンションよりも高い。

『借地権』に関して

『借地権』のメリット

固定資産税と都市計画税を支払わなくてよい!
・一般に『所有権』付きマンションよりも、マンション価格が安い!
 ⇒金銭的なメリットは大きそうです。

『借地権』のデメリット

地主にずーっと賃貸料を支払わなければならない(結局マンションがすべて自分のモノにはならない)
地主の機嫌を損ね、契約更新できなかったら、マンションが更地になる可能性もある(このような契約更新しないという場合には、地主側に正当な理由が無ければなりませんが)
住宅ローンを組みにくい(銀行は土地を担保にすることができないため、『所有権』付きマンションよりもお金を少額しか貸してくれません)
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土地の権利の疑問まとめ~『所有権』と『借地権』はどちらが良い?

マンションの広告チラシを見ていると、数は少ないですが稀に『借地権』付き物件を見ることがあります。しかし、安いからと言って、安易に飛びつくのは危険です!!

もちろん、その危険を理解したうえで、『借地権』付き物件を購入するのは良いと思います。

まとめると、『借地権』付きマンションは、マンション価格自体は低めに設定されていることと、固定資産税を支払わなくてよいのがメリットとなるが、借地であることの危険性を十分承知しておきましょう。

一生で一番高額な買い物ですから、物件について良く理解しておきましょう!!
『借地権』について気に留めておかないと、将来的に痛い目を見る可能性もありますよ!!

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